俳句的つれづれ日記
2017年02月20日 (月) | 編集 |
『飯田龍太文集』第二巻 を読んだ。
たまたま別の俳人の本を (けっこう期待して) 読んで、ちょっとがっかりした後だった。
が、それとは関わりなく、この方の文章はほんとに好きだなぁと思う。
あざとさがなくて、何度読んでも飽きない。
いえ、もちろん俳句作品も素晴らしいんですけどね。

がっかりした方の本。
主語と述語がきちんと対応していない文章などがあって、それがまず気になった。
さらに、書いてある内容が……
とある宿を 「二流」の宿」とか、他人の庭について 「大して広くない」とか。
悪気はないのかもしれないけれど、読んでいていい感じはしなかった。
話の流れで必然性があるのならいいけれど、そういう事を書かずともよい内容だったので、なおさら。
その人の句は好きだったので 「こういう書き方する人だったのか」と、ちょっと残念な気分になったのだった。
2016年10月19日 (水) | 編集 |
『暗い鏡の中に』( ヘレン・マクロイ/,駒月 雅子・訳)

語り口が上手いのかなあ、読みやすいです。
謎として提示されているのは、いわゆるドッペルゲンガー現象。
一人の人物が同時に二ヶ所で目撃されるっていう、アレですね。

とりあえず 「合理的な解決」は描かれます。
まあ (この謎を合理的に説明するとしたら、このやり方しか無いよなあ)ってところで、あまり意外性は無い。
しかし、それが真の解決なのかどうかは、はっきりさせられないまま。
「確かにそういう説明はつくけれど、もしかしたら本当に不思議な現象が起きたのかも」という終わり方。

そのあたり、はっきりさせてくれなきゃ嫌だって人には消化不良かも。
カーの 『火刑法廷』 が好きな人ならOK、どんと来い!な作品。

どちらとも決められないラストだからいいんだと私は思いますが。
本格ミステリとしてだけ読むとしたら、やっぱりちょっとトリックが弱いし。

2016年10月05日 (水) | 編集 |
『だれがコマドリを殺したのか?』(イーデン・フィルポッツ/武藤崇恵・訳)

『赤毛のレドメイン家』の作者で、このタイトル。
おーこれはもう、童謡見立て殺人(しかも連続!)の話に違いない、と思うでしょ。
ところがそうじゃなかった。

事件らしい事件はなかなか起こらない。
ある人物が死亡するのが、物語のなかばを過ぎてから。
でも、そこに至るまでの丹念な描写があるからこそ、事件の真相に納得できる。
ま、これを「冗長」と思う読者もいるかもしれない。

犯人の特異なキャラ、犯行動機が忘れがたい。
実際にはこんな人がいるとは思えないけど。
ミステリというより、ひとつの小説として面白かった。

そうそう、登場人物の一人は英国の貴族で一流のテニスプレイヤーという設定。
クリスティーにも確かそういう登場人物が出てきた。
英国ミステリって、上流階級の方々の「テニスパーティー」なんて場面もよくあって、読んでてちょっと嬉しくなるv



楽天ジャパンオープン、錦織選手、棄権してもうたんやね。
残念だけど、シーズン終盤はみんなお疲れだしね。

とりあえず、転売目的でチケット買った輩はがっくりきてるだろう。
これにこりて、もう転売目的でのチケット購入なんてやめてほしい。
「錦織選手以外」の選手の試合も見たいファンだって、大勢いるんだからー
2016年09月26日 (月) | 編集 |
今日は八雲忌らしい。
というわけで 『怪談・奇談』(ラフカディオ・ハーン/田代 三千稔 ・訳)を読んだり。

「鏡と鐘」という話が収録されている。
これ、次のような文章で終わっている。

  蓋をされた壷を妻の前に降ろして──何と重かったことか──一緒に蓋を開けた。
  そして二人はそれが縁までなみなみと満たされているのが分かった……
  いや、しかし──実のところ、一体何で満たされていたのか、それは語れない。


結局、壺の中になみなみと満たされていたものは何だったのだろう。
ず~~っと気になっている。
語り口からすると、なにかしら怖しいものだろうとは想像するけれど。
現実の「モノ」ではなくて、もっと心象的なものなのかもしれない。
しかし気になる!



9月も終わるというのに暑い。
10月2日、俳句がらみのイベントで新居浜に行くのだが、服装に迷うわー
2016年09月24日 (土) | 編集 |
そういえば、これ読んでなかったなあ――ということで、帰省中に読んだ小説。
『エマ』(ジェイン・オースティン/工藤政司・訳)

作者自身が「ヒロインはわたし以外には誰も好きにならないような女」というだけあって、確かに主人公のエマは好きにはなれない。
エマの父親にも、ものすごーーくイラっとさせられる。
「友人になりたい」と思わせるような登場人物もあまり登場しない。
が、小説としてはほんと面白い。

特に大きな事件が起こるわけではない。
ほとんどが登場人物の誰かれの結婚をめぐる話なんだけれど、描写がきめ細やかで飽きさせない。
主人公エマの<ああ勘違い>な思い込みっぷりに苦笑させられ、しばしばイラつかされ、時々「うざーい!」と叫びたくなり……でも面白いのであった。
上手いなあ、という印象。