俳句的つれづれ日記
2013年05月20日 (月) | 編集 |
帰路。
ベンツやアウディなどの高級車ばかり扱っている某社のショールームの前に差し掛かったとき。
雀が勢いよく飛んできて、もろにガラス張りのショールームへ激突して、歩道に落ちた。

拾い上げた私の手のひらで羽をばたつかせていたが、1分もしないうちに眼を閉じて動かなくなってしまった。
雀が激突したのを見ていたのだろう、ショールームから男性が出てきた。
「駄目でしょう? たぶん、首の骨が折れてますね」
そう言って大きな手を差し出した。
「ちゃんと大事に葬っておきますよ」

「……お願いします」
もう骸になってしまっている雀を、その大きな手に乗せて帰ってきたのだった。
おそらく、こういう出来事は初めてではないのだろう。
鳥がガラス戸にぶつかって死ぬのは、珍しいことではない。

何が起こったのか、雀はきっと理解できないまま死んでいったのだろう。
あまりにあっけなくて、かわいそう、という感情が起こらない。
ただただ、ひどく悲しいと思った。生きていくってことが。
コメント
この記事へのコメント
更沙さん おはようございます。

そうなんです、「埋めておきます」などではなくて「葬っておきます」というのがね……
高級車販売の(たぶん)営業マンだから、普段から言葉遣いなどには気をつけておられるのでしょうけど、言葉の選択にも人間性って出ますよね。
2013/05/21(火) 09:20:32 | URL | hisohiso #-[ 編集]
hisohisoさま、こんばんは。
コメントすっかりご無沙汰してますが、読ませていただいてます。

うるっときました。
雀の死はもちろん悲しいけれど、すぐに気づいて出てきてくれた男性。
そして「ちゃんと大事に葬っておきますよ」という言葉。
激突死する雀のなかでは間違いなく幸せですよね。
ちょっとした短編になりそうです。



2013/05/21(火) 00:39:31 | URL | 更紗 #-[ 編集]
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