猫まち

俳句的つれづれ日記

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「谷間の百合」

昨日と今日の電車本はこれ、バルザックの『谷間の百合』

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よくよくご覧になると分かるとおり、もう何度も何度も読んでいる古い本だ。
ページもすっかり色あせている。

でも!
中身は色あせないんだなーこれが。
主人公の初恋の女性が住む館や、その周辺の自然がどれだけ細やかに美しく描かれていることか。
日本語訳でさえ、その繊細な描写にこめられた作者の愛情が感じられるのだから、原文だったらどんなにか……

それはさておき。
この純愛ストーリーは主人公が現在の恋人にあてて「かつての自分の初恋の相手」のことを手紙に書くという設定になっている。
……思うんだけど。
自分のつきあってる相手から、元カノの話を文庫本一冊の分量に相当する手紙にして送りつけられたら、たいていの女はドン引きするんじゃないですかね。
いや、あくまでそういう設定になってるだけのことですが。

で、小説の最後は、手紙を送りつけられた現在の彼女から主人公へ、強烈なしっぺ返しの手紙という形で終わっている。
そりゃそーだ。私でも皮肉のひとつも言いたくなると思う。

と、毎回思いながら何度も読み返すわけです。
そんな小説。

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